トコジラミの卵には「薬剤効果があらわれ難い」という特徴があり、卵に薬剤がかかっても、正常に孵化してしまうことがほとんどです。
「卵」をより確実に処理するために、スチーマーを使用し高温の蒸気(スチーム)を吹き掛けます。
「ゆで卵」にしてしまえば孵化できない、というわけです。
↓ これがスチーマーです。高温スチームを噴射しトコジラミの卵を孵化不能にします
スチーマーで処理する箇所は、壁と床の合わせ目・壁と柱の合わせ目・タンスやベットなど家具類の底面、背面やすき間など、トコジラミが潜む可能性のある箇所全てです。
状況によっては押入れの中身を全部出して処理、という場合もあります。
非常に手間も時間も掛かる作業です。
ただ、これをどれだけ丁寧・確実に実施するかで、結果が大きく変わってきます。
スチームポイントは角・隅・縁・隙間
「角」「隅」「縁」「隙間」に対しとにかくスチームを吹き掛けます。噴き出すのは限りなく100℃に近い水蒸気です。直接ふきかかれば成虫のトコジラミも全身やけどで即死します。
↓ 襖を外し底面をスチーム処理しています。
襖は「紙が使用してある」「木材を組み合わせて作ってある」「敷居面との間に常に隙間がある」「(押入れの場合だと)奥に寝具が収納してある」など、トコジラミが潜む条件が沢山そろっています。集中的にトコジラミが住みついている場合があります。
↓ 押入襖が入っていた敷居の角をスチーム処理しています。
この部分はトコジラミの潜み場所になりやすく、血糞や卵が付着している可能性の高いポイントです。