「食器棚の中にネズミがいるんです!」
というお問合せ電話を頂いた事があります。
お問い合わせくださった方には大変申し訳ないのですが、にわかには信じられませんでした。
ですが、お話を伺っていると「なるほど…」と思うところも。
また、以前から天井裏でネズミの気配はしていたとのことだったので、無料調査お見積りをかねて急遽お宅へお伺いしました。
この方のご自宅は築40年以上、お問合わせのあった食器棚は台所に。
そーっと引き出しを開けると、スプーンやフォークに紛れてネズミの尻尾が…!
人の気配に気づいたようで、こそっと奥の方に逃げていきました。
どうやら食器棚の裏側が破れていて、そこから中に入り込み食器棚内を自由に上下に行き来しているようです。
実は業者も悩ましい
「そこにいるネズミを何とかしてください!」
というお願いは、実は我々でもちょっと悩んでしまいます。
理由は色々あります。
ネズミはすばしっこい
ネズミの運動能力は、たいしたものです。人間が追いかけたところで、捕まえられるものではありません。ネズミと追いかけっこをして捕まえられるのは、猫など、ネズミを捕食する動物くらいのものでしょう。
ネズミは隙間に潜りこむ
小さな体躯をいかし、隙間に潜り込むのはネズミの常套手段であり、自衛手段です。室内で手の届かないところに潜り込まれると、見失いかねません。
追い出し準備
とにかく、このネズミに関しては建物内からいなくなればOKとのこと。
追い掛け回して別の部屋に逃げ込まれるよりは屋外へ、と言うことで大きな窓を1つだけ開け放ちます。
窓を1つだけ、というのがポイントです。沢山の窓を開けてしまうと、窓から出たかどうか目視確認出来ない可能性があるからなんです。
そして、ネズミが建物内のほかの部屋へ逃げこまないよう、台所からほかの部屋につながる扉は全て閉めます。
続いて、ネズミの行動が見やすいように場を整えなければなりません。そこで、可能な限り台所内の物を別な場所へ移動させます。この時に大事なのは、台所にいるネズミを脅かさないように、そーっと移動させること。
最後に、ネズミ捕獲用粘着シートを敷き詰めたら完了です。場所は、食器棚の周りなど、ネズミが移動する際に通りそうなところを選びんで敷いていきます。
食器棚を二重に囲うように敷き、飛び越えた際の逃げ込みそうな場所周囲、壁際など…。
この時は、50枚近く敷きました。
お住まいの方には、ネズミが窓から出たかどうかを確認していただく為、庭にでて窓越しに様子を見ていていただきます。
ここまで準備ができたら、ネズミを見失わないよう、うまく追い立ててやります。
捕獲成功!
追い立てられたネズミは、粘着シートを飛び越え、別のタンスの陰に入り込みました。
すかさず粘着シートの位置を変え、棒で脅かして追い立てて…という作業を10分ほど繰り返し、無事、粘着シートでの捕獲に成功しました。
室内に居る1匹のネズミを捕まえる、と言うのは本当に難しいことです。
成功を約束することは不可能で、今回は幸運だったと思います。
再侵入防止も重要
ネズミを追い出した後は、建物外周の侵入口発見と封鎖、天井裏対応などのネズミ対策工事を実施しました。
せっかくネズミを捕獲したのに、ほかのネズミが侵入してしまっては、意味がありません。
これ以上の被害を防ぐためにも、侵入口を塞ぐなど、対策工事が必要なのです。
幸いなことに、この工事以降ネズミ被害はなくなったとご連絡を頂いております。
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