桜の開花が年々早くなる。
真夏の最高気温の上昇。
長く厳しい残暑が続き、なかなか秋が来ない。
そして、ゲリラ豪雨…。
普通に暮らしていてもはっきり認識できるほど、日本の気候は変化してきています。
そして、普通に仕事をしていて「おかしいな?」と感じる程度に、ムカデにも影響が出ているのです。
温暖化はムカデを巨大にする?
最近の気候の変化により、神奈川県や東京都下のムカデも大きくなっているように感じます。
通常、ムカデの寿命は5~7年ほど。
気温が低い時期は岩や木などの割れ目、隙間に入り込み冬眠・越冬するのです。
年数を経て成熟しきったムカデは20cm程になります。
外来種ではありません。日本固有種です。
仕事で20cmのムカデを見ると、相当大きく感じますね。
ただ、このように大きなサイズのムカデはめったに見かけません。
気温が高い・エサが豊富・活動期間が長い……、こんな条件が必要なようです。
経験的には、千葉方面のどちらかと言うと海沿い、年間平均気温の高そうな方面でのムカデが大きく育っているように感じます。
今まで神奈川県や東京都下では、さほど大きなムカデは見かけませんでした。
もちろん、千葉ほどではありません。
それでも「このあたりにも、こんな大きいのが居るんだ・・」と思うような大きなサイズのムカデがいるのです。
温暖化はムカデの活動期間を延ばす
温暖化の影響を感じるのは、ムカデの大きさだけではありません。
ムカデが出現する時期も確実に早まっています。
関東地方を例に挙げると、通常5月のゴールデンウィーク過ぎあたりから姿を現しはじめます。
梅雨明け後の湿気が多く気温の高い時期に最も活発に活動し、10月を過ぎると姿を見かけなくなる……そんなサイクルを繰り返しているのです。
しかし最近、4月の中頃に「ムカデが出ました!」と言う電話を頂くことがあります。
通常よりも1ヶ月弱早いわけですね。
そして、従来ならとっくに越冬に入っている11月頃にムカデ駆除依頼のお電話がきます。
最初は「え?」と思いましたが、最近では温暖化の影響であるように思えてなりません。
このように、ムカデの活動期間は確実に長くなっています。
そして活動期間が長くなれば、当然捕食して成長する期間も長くなります。
秋でも気温が高いままなので、ムカデが捕食する昆虫類(コオロギなど)も活動しており、ムカデはエサに事欠きません。
つまり、ムカデが大きくなるのも当然の環境が出来ているのですね。
そしてゲリラ豪雨。
定期的に補給される大量の水分・湿度は、ムカデや昆虫・害虫類の生息・繁殖に最適な環境を作り出しているのです。
だからでしょうか。
ムカデのお問合せ・被害は以前より増えているように感じます。
大きなムカデは毒も多い
ムカデは人にかみつきます(刺咬被害)。
しかも毒を持っていて、体が大きくなるほど毒の量も多くなります。
見た目もさることながら、こういった被害の面からも同居でいる相手ではありません。
放置すれば暖かくなった気候の影響も受けどんどん数が増えていきます。
思い立ったが吉日ではありませんが、早めに駆除を行うのがオススメです。
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