答えは、アライグマの習性にあります。
実はアライグマって、自分で巣穴を掘らない動物なんですよ。
アライグマは、自然の巣穴を活用する天才
アライグマの原産地は北米カナダから赤道吹付近のメキシコまでの広い範囲で、この地域の山間部・谷間に生息しています。
山間部・谷間には、
・自然の洞窟
・穴
・ひび割れなどの隙間
・木の洞
・他種動物が掘った巣穴
などがたくさんあり、アライグマはそういったところを巣として利用している動物なんです。
だから、わざわざ巣穴を掘らないんですね。
日本で増えすぎたアライグマ
アライグマの原産地では、日々生存競争が繰り広げられており、アライグマも「絶滅もしないが、他種も駆逐しきらない」という絶妙なバランスで生存しています。
ですが、日本にはアライグマの天敵がいません。なのでアライグマは増える一方なのです。
日本にも自然の巣穴となる環境はゼロではありません。しかし、多くもありません。
つまり、増えすぎたアライグマは、自然の巣穴以外の場所を探さねばならないのです。
天井裏、そこは天国
アライグマたちが新たな住居として目を付けたのが、人間の住む家なのです。
巣穴発見能力に長けたアライグマですから、ちょっとした隙間を見つけるのはお手の物。
ちょっとした隙間をこじ開けて、天井裏に住み着いてしまったのです。
そして民家の天井裏は、アライグマにとって天国でした。
民家の天井裏は、自然の中とは異なり
- 雨風から完全に守られる
- 夏の日差しが遮られる
- 冬は非常に暖かい
- 天井裏の断熱材は、巣材に最適
などなど…。
野生動物にとっては、たまらなく魅力的な環境です。
自然に戻れないから、天井裏に戻る
これは私の推測ですが、一度天井裏に巣を構えたことのあるアライグマは、もう自然環境で営巣することはないでしょう。
それほどまでに、アライグマにとって民家の天井裏は住みやすく快適な環境なのです。
アライグマはもともと巣への執着心が強い動物です。
そのため、アライグマ被害を放置すればするほど、アライグマは巣である天井裏に執着します。
おまけに、その巣が天国のようであれば、さらに執着心が強まってもおかしくはありません。
しかも、執着が強ければ強いほど、追い出した後も天井裏に戻ろうとするのです。
実際に「駆除工事でアライグマを追い出したその日の夜に、金網をひっかく音がした」というお客様がいたほど。
アライグマ被害に気付いたら、速やかに駆除業者へ連絡しましょう。